安全配慮義務違反の代償は? 損害賠償額


解説する弁護士のイメージイラスト使用者側に安全配慮義務違反が認定され、当該義務違反と発生した損害との間に因果関係が認められた場合、使用者側に多額の賠償義務が課される可能性があります。

実際、過去の裁判例では数千万円~数億円の賠償義務が課されたものもあります。

 

過去の裁判例

<東京地裁八王子支部平成15年12月10日>

知的障害者であった労働者が、リネン類の洗濯類を業務とするクリーニング工場に勤務していたところ、業務用の連続式大型自動洗濯・乾燥機に巻き込まれて死亡したという事案において、労働者側の過失割合が2割と認定された上で、約4500万円の賠償を認める判決が出されました。

<東京地裁平成8年3月28日>

労働者が、過剰な長時間労働、深夜労働により、うつ病を発症し自殺したという事案において
労働者は、休日も含め、平成3年1月から同年3月までは4日に1度の割合で、同年4月から同年6月までは5日に1度の割合で、同年7月および8月には5日に2度の割合で深夜2時以降まで残業していたという慢性的に深夜まで残業している状態であった事実を認定し、そのことと自殺との因果関係を認めた上で、約1億2000万円の賠償を認めました。

 

沢山のお金のイメージ画像このように賠償額が多額になり得る理由は、損害賠償の対象となる損害費目には、
● 治療費
● 通院交通費
● 入院雑費
● 休業損害
● 後遺障害による逸失利益
● 慰謝料(死亡、傷害、後遺障害)
● 死亡による遺族固有の慰謝料
● 弁護士費用
● 遅延損害金
等、事案によって様々なものがあるためです。

なお、遅延損害金についてですが、安全配慮義務の場合には期限のない債務となりますので、「履行の請求を受けた時にはじめて遅滞に陥る」と考えられていますので、被災者が請求をした時から遅延損害金が発生します。

 

 

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