企業ができるセクシュアルマイノリティ(LGBT問題)に対する配慮

LGBTについて、テレビなどで取り上げられることも多くなり、渋谷区や世田谷区で同性パートナーシップ証明書が発行されるようになるなどしています。

企業としても、人口の7.6%がLGBT等の性的少数者であるという調査結果が出た今、良い人材を集めるという観点から、その存在に配慮すべきですし、現に配慮する企業が増えてきております。

lgbtに関する画像しかし、企業は、LGBTの方々がどんなことで困っているのか、どんなことを企業として取り組めばよいのかといったことについて、よくわからないということもあると思います。

そんな企業の皆様に、それほど難しくなくLGBTに配慮することのできる施策を提示できればと思います。

 

 

エントリーシートの性別欄をなくす

lgbtに関する画像トランスジェンダーの方は、エントリーシートに外見上の性を記入すべきか、自認している性を記入すべきかを迷っています。そもそもエントリーシートに性別を書く必要があるかといえば、不要というべきでしょう。

性自認として、男性女性どちらでもない方(Xジェンダー)もいますので、性別欄はなくすのが良いと思います。仮に性別欄があっても、そこは未記入で良いとするだけでも配慮する姿勢を示すことができます。

 

 

セクシュアリティを用いた冗談などを注意する

解説する弁護士のイメージイラスト昨今、職場でパワハラやセクハラが問題となっていますが、未だに独身の人に「結婚しないのか」「ゲイじゃないのか」などといった冗談を言う人が見受けられます。そういったことをいうのはハラスメントであると同時に、セクシュアルマイノリティにとっては精神的にとても辛いことです。

そういった冗談を制止して注意することなどをするだけでも、従業員の意識は改善されていくのではないかと思われます。

 

 

呼び方を統一する

lgbtに関する画像社内で他の方の名前をどう呼んでいるでしょうか。

部下を呼ぶ際に、男性は「くん」、女性は「さん」といった区別をしている人も少なくないのではないかと思います。

しかし、これもトランスジェンダーの方にとっては違和感のあることです。

「さん」に統一して、男女の差をなくすというのも、セクシュアルマイノリティに対する配慮の一つとして簡単に行うことのできる施策でしょう。

 

 

トイレや更衣室にジェンダーフリーのものを作る

lgbtに関する画像トランスジェンダーにとって、トイレや更衣室の使用は難しい問題です。心は女性の方が男性更衣室で着替えることが精神的につらいというのは容易に想像がつくでしょう。

多くの方は、問題が生じないように客観的な性を基準にトイレや更衣室を使用していますが、できればジェンダーフリーのトイレや更衣室を設けることが良いと思います。

もしそういった設備を新たに設けるのが難しいとしても、例えば更衣室代わりに空いている会議室を利用することを認めるなど、手段は考えられます。

 

 

同性カップルの扱いを婚姻者と同じにする

lgbtに関するイラスト企業では、婚姻している者に手当を出したり、転勤にあたって考慮したりすると思います。これは同性カップルでも同じ配慮が当てはまることです。事実上の運用でも構わないので、同性カップルについても同じように制度を適用するようにしましょう。

単なる同性でのルームシェアであるのに、カップルだと言って手当をもらうなどの悪用が考えられるかもしれません。

lgbtに関する画像この場合、自治体が発行しているパートナーシップ証明書を参考にすることが考えられますが、未だに証明書を発行している団体は少ないですし、そもそも同性愛者だということがあまり肯定的にとらえられない現状で上記のような悪用をする可能性はそれほどないと言えるでしょう。

同性カップルについては、申告すれば手当を支給したり、転勤にあたり考慮することを認める運用が望ましいと言えます。

 

 

相談窓口を設ける

何かあった場合の相談窓口を設けることも有効かと思います。

セクシュアルマイノリティであることを会社に知られたくないという方がいる場合もありますし、セクハラと同様、会社の内部に相談することで情報が出回ってしまうことを懸念される方もいるかもしれません。

窓口を設けることが困難な場合には、窓口となりそうな団体の情報を提供していくことなども考えられます。
また、そういった窓口を会社が情報提供することによって、セクシュアルマイノリティの方が会社に対して相談しやすくなるかもしれません。

相談窓口を設ける場合、当事務所も窓口として対応できますので、一度ご相談いただければと思います。

 

 

企業内での研修を実施する

lgbtに関するイラスト昨今、多様性を尊重しましょう… というフレーズのもとにLGBTフレンドリーの活動をしている企業も増えては来ています。しかし、制度は変えても、社員の意識が変わらないといった状況では意味がありません。

上記の施策も、それを行っただけでは意味がなく、なぜそういった施策をするのかを社員に方々が理解しておく必要があるのです。

そこで、社員一人一人の意識の変革のために、実際にLGBTの方に来てもらい、その理解のために研修を行うのが最も良いのではと思います。

勉強会のイメージ画像デイライト法律事務所では、研修について、特定非営利活動法人であるReBitを紹介しております。テレビで放送されたこともあるLGBT成人式をはじめ、LGBTの就活支援も行っている信頼のできる団体です。
ReBitでは企業向けのLGBT研修も行っていますので、研修内容や費用について気軽に当事務所にご相談ください。

 

 



  

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