弁護士コラム

アカデミック・ハラスメント


弁護士竹下龍之介近年、アカデミック・ハラスメントという言葉がメディアで報じられることが増えました。

そこで、本コラムではアカデミック・ハラスメントについてご紹介いたします。

アカデミック・ハラスメントとは

大学アカデミック・ハラスメントを明確に定めた法的な根拠規定はありませんが、

例えば、東京大学アカデミック・ハラスメント防止宣言では、
「大学の構成員が、教育・研究上の権力を濫用し、他の構成員に対して不適切で不当な言動を行うことにより、その者に、修学・教育・研究ないし職務遂行に差し支えるような精神的・身体的損害を与えることを内容とする人格権侵害」
を指すとしています。

アカハラの具体的な態様

指導・研究中の些細なミスを過剰に叱責する
・言うことを聞かないと学位をやらないという脅迫をする
・長期間にわたって、朝から深夜まで実験をさせる
・学生の業績を自分の業績にする又は論文を盗用する
・研究妨害をする
・業績を不当に低く評価する

等があげられます。

 

大学等の高等教育機関の環境

大学等の高等教育機関は、構成員である教授と研究員、学生がピラミッド構造になっており、閉鎖的な人間関係をベースにハラスメントが発生しやすい環境にあります。

そして、理系分野に顕著ですが、巨額の研究費や実験設備が必要になり、チームでの研究スタイルが主となります。

チームを離脱するということは、研究者生命を絶たれることになりかねません。ハラスメントがあったとしても、簡単には離脱できないのです。

大学そのような環境下で、アカデミック・ハラスメントを防ぐには、大学側がアカデミック・ハラスメントの存在を意識して、教授その他ヒエラルキーの上層部に注意をうながすことが重要です。

アカデミック・ハラスメントがおきると、それは、不法行為に該当しますので、アカデミック・ハラスメントを行った本人とともに学校側も損害賠償責任を負うことになります。

学校の経営者の皆様は、自校のアカデミック・ハラスメントにご注意ください。

 

 


この記事を書いた人

弁護士 竹下龍之介

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