弁護士コラム

山形大学パワハラ報道から考える経営側が負う責任


山形大学のセンター勤務の職員がセンター長の大学教授からパワーハラスメントを受けたとして、相次いで退職したことがメディアで報じられています。

報道報道によると、職員は組合を通じて、大学の公式な謝罪を求めているとのことです。

本コラムでは、労働問題専門の弁護士が、この報道から大学(経営サイド)が問われうる法的責任について検討したいと思います。

センター長のパワハラが原因による雇止めが発覚

この事案では、実際にセンター長が書いて職員の机に置いたとされる殴り書きの写真が、組合から公開されています。

解説する弁護士のイメージイラストそれによると、「誰が選んだ」「ボケが!!」「遅くて使えん」「マジックくらい買っとけ!!役立たず」「ここにはるな!!」などと殴り書きがあり、いずれもセンター長の筆跡とのことです。

また、職員は、センター長から繰り返し人前で「偏差値40 偏差値40」と連呼されるなどしていたようです。

その職員は、学内のハラスメント防止規定で定められた窓口に相談後、雇止めにあっているとのことで、組合はセンター長による報復の可能性を指摘しています。

 

パワーハラスメントに対する法的責任

書類を記入する男性の写真この報道は、あくまでも組合側の言い分を前提としてるため、現段階で裁判で事実認定がされたわけではありません。

しかし、この報道が事実であるとすれば、パワーハラスメントを原因として大学側は種々の責任を負うことになると予想されます。

というのも、パワーハラスメントは法的には、不法行為になります。パワーハラスメントにより、心身不調になったということが認められれば、経営者側も使用者責任として、民法上の損害賠償責任を負うことになります。

解説する弁護士のイメージイラストまた、パワーハラスメントを相談したことにより雇止めを行ったというのが事実であれば、その雇止めは無効です。

地位確認が認められ、雇止めがなかったことを前提とした、給与の支払い義務が生じる可能性があります。

 

弁護士へご相談ください

このように、問題がある従業員が、パワハラを行ってしまった場合、経営側も責任を負うことになります。

パワハラは、未然に防ぐことが大切です。しかし、まだ理解が浅い従業員が多いと思います。

従業員にパワハラの問題を理解してもらうには、専門家による講習が有効です。

セミナー風景そのような講習を活用するなどして、従業員の問題意識を高めることは非常に大切になってくると思われます。

当事務所でも、ハラスメントの問題に詳しい弁護士がパワハラを未然に防ぐための、出張講習を行っております。

お気軽にご相談ください。

 


この記事を書いた人

弁護士 竹下龍之介

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