「ブラック社労士」にならないための留意点

1 高い使命感と職業倫理観を保持する

 

社会保険労務士は、企業と顧問契約を締結することが通常です。そのため経営者を護るというスタンスを取っている社会保険労務士が多いと考えられます。そのような社会保険労務士にとって、経営者から日々労務問題の相談を受け、それに対して、企業の利益となるようにアドバイスをするのは当然です。


しかし、士業である以上、護るべき依頼者の利益は「正当なもの」でなければなりません。社会保険労務士としては、労務問題に携わることで、「企業の健全な発達」と「労働者等の福祉の向上」に資するという使命感を忘れないこと、そして、違法・不当な行為には決して手を染めないという職業倫理観が必要です。


社労士会では、数年毎に倫理研修等を実施していると思われます。そのような機会を利用して、定期的に自らの倫理観を見直すことが必要と思われます。


また、懲戒処分の事例を見て、具体的にどのような行為が問題となっているのかを把握することも有益と思われます。過去の懲戒処分事例は厚生労働省のホームページからも参照できます。

 

2 会社側の「ブラック社労士」とならないために

最も望ましいのは、「ブラック企業」か否かを事前に見分け、依頼を受けないようにするということでしょう。しかし、これは実際には困難です。「ブラック企業」の判断基準としては、離職率の高さなども指摘されていますが、それを事前に知るのは困難ですし、また、必ずしも離職率の高さイコール「ブラック企業」という訳ではないからです。


もっとも、企業と顧問契約を締結し、継続的に関係を築いていくと、その企業が「ブラック企業」であることが発覚する場合があります。そのような場合は、違法行為であることを企業に進言すべきです。そして、企業が是正に応じてくれない場合、顧問契約の解消も検討すべきでしょう。


なお、社会保険労務士は、紛争解決手続代理業務を除いて、正当な理由がある場合でなければ、依頼を拒んではなりません(社労士法第20条)。このため、社会保険労務士の中には顧問契約の解消等に躊躇する方もいるかもしれません。


しかし、違法行為を行っている企業であれば、正当事由が認められるため、社労士法には違反しません。

 

3 労働者側の「ブラック社労士」とならないために

労働者側から紛争解決手続代理業務の依頼を受ける場合、虚偽主張や証拠偽造を行わないように注意すべきです。労働者から虚偽の主張を依頼された場合、はっきりと断るべきです。


また、このような労働者とは、信頼関係が築けないと思われますので、依頼そのものを断ることを検討すべきです。紛争解決手続代理業務については、依頼を断ることに正当理由も必要とはなりません。

 

 

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タイトル
第1 ブラック社労士とは?〜「ブラック社労士」が生まれた背景と実態〜
第2 どのような行為をすると「ブラック社労士」と言われてしまうのか?
第3 「ブラック社労士」にならないための留意点
第4 最後に

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