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日本は有給消化率ワースト1位! 有給休暇取得の促進方法について

○日本人は働きすぎ?


「日本人は働きすぎだ」という言葉はよく耳にします。

この言葉に関連して、先日、ある旅行会社のサイト(エクスペディアジャパン)で気になる情報を発見しました。

このサイトによれば、有給休暇の消化率について、24カ国を対象に調査したところ、日本人は6年連続で世界ワースト1位というものです。

日本は、有休の支給日数自体は18日と、韓国の10日、アメリカの14日に比べて多いものの、有給消化日数(7日)を支給日数で割った「有休取得率」は39%にとどまりました。
また、ワースト2位の韓国も有休消化日数は7日ですが、有休取得率に換算すると70%でした。そして、アメリカは有休消化日数10日で有休取得率71%でした。


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さらに、有休を1日も消化していない人の割合は、日本人がもっとも多く、全体の17%でした。ちなみに、2位はアメリカの13%、3位はカナダの5%でした。

このように、日本人の有給休暇の消化率の悪さは国際的に見てダントツであり、また、1日も有給休暇を取得していない人が5人に1人くらいはいる計算になります。

上記のデータからすると、日本人は働きすぎで気の毒のように感じます。

しかし、当の従業員達はどうでしょうか?
この点について、アンケートの「現在の有休消化日数に満足していますか?」という質問に対する回答がとても興味をひきます。

まず、有休取得率で1位を獲得したフランス(取得率100%)では、なぜか90%の従業員が「満足していない」と回答しているのです。

一方、有休取得率がワースト1位だった日本はといいますと・・・・何と、約半数の49%は、今の有休消化日数に「満足している」と回答しているのです。
ちなみに、同じ有給日数を取得している韓国は、70%が「満足していない」という回答です。

このような結果からすると、「日本人は働きすぎ」というよりも、もともと休みに対する欲求が少ない、つまり「日本人は働くのが好き」ともいえるのではないでしょうか。

○有給休暇取得の促進方法~計画年休の活用~


日本人がいかに勤勉といえども、約半数の従業員は、有給休暇を取得できないことに対して不満をもっていることも事実です。また、適度に休暇を与え、オンとオフを切替えさせてあげることで、従業員の作業効率があがることも考えられます。さらに、休暇が多いと従業員満足度が上がり、離職率を低下させる等、ひいては企業の生産性を高める結果に繋がるとも考えられます。

このようなことから、有給休暇を取得しやすい職場環境を整備していくことは、決して従業員のためだけではなく、企業にとって重要であると思います。

そこで、ここでは、有給休暇の消化を促進するための方策の一つとして、計画年休について、ご紹介します。


計画年休とは

計画年休とは、労使協定により、有給休暇日の時季を特定して計画的に付与する制度です。

本来、休暇の使用は個人の自由にまかされています。

しかしながら、日本の労働環境は、上司や同僚の目を気にして休暇が取得しにくいといわれています。これは、上述した調査結果からも明らかでしょう。

そこで、有給取得を促すために、あらかじめ計画的に、職場でいっせいに、または交代で休暇を使用する制度として、この計画年休があります。


計画年休の導入方法

計画年休を導入するためには、労使協定が必要です。すなわち、使用者は、事業場の過半数労働者を組織する労働組合または過半数労働者を代表する者との書面による協定により年休を与える時季についての定めをすることで、計画年休を導入できます。


計画年休の内容

労使協定で有給休暇日とされた日については、特別の事情が認められる場合を除き、労働者個人がその日に休暇を取る意思のあるなしにかかわらず、休暇日とされます。

例えば、夏季休暇(8月13日から8月15日)や年末年始休暇(12月31日から翌年1月3日)を特別休暇としている会社が、これに有給休暇を付加する形で指定する場合、次のような協定が考えられます。

「平成26年の年次有給休暇のうち4日分については、次の日に与えるものとする。    8月11日、8月12日、12月29日、12月30日」

この場合、従業員は、特別休暇や土日と合わせると、夏季は8月9日から8月17日まで、年末年始は12月27日から1月4日まで、それぞれ9連休となります。

そして、労使協定で計画年休日として指定された日数分(上記の例では4日分)、労働者が休暇日として自由に指定できる日数は消滅します。

なお、上記は、従業員にいっせいに休暇を取得させる例ですが、例えば、ある従業員については、8月18日と8月19日、1月5日、1月6日と指定することで、交代制で休暇を取得させることも可能です。

このような制度は、有給休暇の消化率を促進できるだけでなく、従業員も十分な休養を取ることができるので、モチベーションアップにもつながるといえます。また、会社にとっても、あらかじめ従業員の休暇取得日を指定できるので、業務上の支障も少ないといえるでしょう。

ただし、労働者が自由に指定できる休暇日数として最低5日は残しておかなければなりません。例えば、有給休暇の残日数が8日間しかない従業員に対しては、3日間しか指定できません。

また、従業員の中には、病気などの理由で長期に休みを取らねばならないときのために、ある程度は有給休暇をストックしておきたいと考える方もいるので、指定する日数についてはよく考えてあげなければならないでしょう。

 

労働問題に関する弁護士コラムです。ぜひご覧下さい。

                                                      

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