会社が把握している社員のメンタルヘルス情報を社員の家族に話してもよいか?

Q)
会社に、メンタルヘルス問題を抱える社員が在籍しています。なかなか症状が回復せず、会社としては家族と連携して、この社員のサポートを行いたいと考えています。
この社員の同意なく、会社が把握している社員のメンタルヘルス情報を社員の家族に話してもよいでしょうか。


A) 原則として許されません。

 
本人の同意を得ずに、メンタルヘルス情報を第三者に話すことは、たとえその社員の家族であっても原則として許されません。
 
個人情報保護法上、メンタルヘルスに関する情報は個人情報として保護されます。個人情報保護法によると、会社は、原則として、本人の同意無しに社員の個人情報を第三者に開示することは出来ません(23条1項)。

そのため、会社がメンタルヘルスに関する情報を、社員の家族を含む第三者に教えた場合、個人情報保護法違反として、行政処分の対象となったり、不法行為責任を追及される可能性があります。

(例外)
ただし、個人情報保護法では、「人の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合で、本人の同意を得ることが困難な場合」(23条1項2号)には、本人の同意無しに個人情報を第三者に開示することが出来ると規定しています。

したがって、メンタルヘルスに関する情報も、例外的に開示できる場合があります。

しかし、メンタルヘルスに関する情報は、個人情報の中でも中核部分、つまり機密性の高い情報であるといえます。そこで、特に慎重に取り扱う必要があり、開示するには高度の必要性が認められる場合に限るべきです。

そこで、家族に知らせてよい場合は、「当該社員から同意を得ることが困難な場合で、家族の協力を得なければ社員のメンタルヘルス疾患が悪化して自殺に至ったり、他者を傷つける可能性が高い場合」に限定して考えるべきです。

この例外の判断は慎重に行う必要があるので、事前に産業医の意見や、弁護士の意見を聞いて判断する必要があります。




 

よくあるご相談内容

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