偽装請負

偽装請負とは

労働者派遣法の平成15年改正により、製造業への労働者派遣が解禁されて以降、
社会的問題となったのが偽装請負です。

偽装請負とは、実態は労働者派遣(または労働者供給)ですが、
業務処理請負・委託を偽装して行われているもの
をいいます。
 
例えば・・・

①業者Aが業者Bから業務処理を請け負い(受託し)、自己の雇用する労働者XをBの事業場に派遣し就労させているが、Xの就労についての指揮命令(労務管理)を行わず、これをBに委ねているものが典型的なものです(労働者派遣タイプ)。
 
②業者Aが業者Bから業務処理を請け負い(受託し)、その遂行を個人事業主である業者Xに下請けさせて(再委託し)、XがBの事業場でBの指揮命令を受けて業務処理に従事するという個人請負タイプもあります。

このような偽装請負は、その実態からは労働者派遣法が規制する「労働者派遣」に該当するか(上記①の労働者派遣タイプ)、または職業安定法が禁止する「労働者供給」に該当します(上記②の個人請負タイプ)。

すなわち、これらの偽装請負は、業務処理請負・委託が労働者派遣または労働者供給とみなされないための要件(派遣する労働者の就労について自ら指揮命令を行い、発注者(委託者)からの指揮命令を受けさせないことなど)を満たさず、違法な労働者派遣または労働者供給とみなされるのです。

偽装請負のつもりでなくとも、偽装請負と認められかねないケースも見られますので、
事前の対策が必要となります。
 
 

偽装請負の判断ポイント

労働者派遣との区別が問題となる請負は業務委託(準委任)を含むものですが、
請負と労働者派遣の根本的な違いは、業務に従事する際の指揮命令系統にあります。

つまり、就労上の指揮命令を発しているのが、実際の就労場所の
事業者(発注者)であるのかがポイントになります。

 

●合法的な請負

請負会社が労働者に対して「雇用契約+指揮命令」を行い、発注元で勤務する場合(就労場所の事業者)である場合の
ことをいいます。この場合、指揮命令は請負会社から発せられるため、偽装請負とはならず合法です。

 

●偽装請負

請負会社が労働者に対して「雇用契約」を行うにとどまり、「指揮命令」を発注元(就労場所の事業者)が行いながら
勤務する場合をいいます。この場合、指揮命令は実際の就労場所の事業者(発注者)から発せられるため、
偽装請負とみなされ、違法行為となります。
 
 

偽装請負対策

偽装請負とみなされた場合は、労働者派遣法などに違反するため、
法律違反として罰則の適用を受けることになります。


したがって、偽装請負を防止する対策が重要です。

 

(1)請負契約の明確化・詳細化

事前に内容を十分に協議した場合でも、作業の進捗に応じて変更が生じることはどの業務においてもよくあることです。
その際、発注元が請負会社の労働者に変更の指示命令を直接行うと、発注元が労働者に指揮命令を与えたと
判断され兼ねません。

したがって、請負契約を行う場合は、事前に仕様書等を詳細に定め、
業務に変更が生じた場合の手続きも明確にしておく必要があります。

 

(2)就業場所を注視

請負会社の労働者が発注元へ出張して作業を行う場合がありますが、その際は請負会社の労働者が発注元の指示命令に従っているわけではないことを客観的に説明できるようにする必要があります。

例えば、机の配置を工夫することで、発注元からの直接的な指示命令を受けていないことを明示する必要があります。

請負会社の労働者と発注元の労働者が混在した状態で作業に従事すると、
発注元の労働者と同視されかねませんので、注意が必要です。

 

(3)発注元の技術指導に注意

発注元が行う技術指導が指示命令とみなされるレベルにまで
達しないように注意する必要があります。
 
 

早めに弁護士に相談しましょう

偽装請負と判断されてしまうポイントは、一見してわかりにくい部分にも存在している場合があります。

したがって、偽装請負とみなされないようにするためには、
労働諸法の専門家である弁護士に早めに相談されることをお薦めします。

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